治療例
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四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)

当院にも四十肩・五十肩などの肩の痛みで来院する方が多くいます。
病名としては肩関節周囲炎と言い、40代~50代で発症する方が多いので通称として言われています。原因は腱板や関節包などの炎症(だから肩関節の周囲の炎症)と言われていますが実態はよくわかっていません。一般的な治療法は薬物療法や温熱療法、運動療法(体操やストレッチなど)などが推奨されています。

 
しかし関節が硬くならないようにとか早く治したいという思いで体操やストレッチなどを行う方がいますが、逆に肩の痛みが強くなったり、可動域の制限が残ってしまう方も少なくありません。肩周囲の炎症が原因なので運動をすると炎症は強くなり痛みが強くなる場合があります。また痛みを伴うストレッチなどを行うと炎症が強くなるだけでなく、筋肉が緊張してしまうので結果的に筋肉が短くなってしまうのです。肩は人体の中で最も可動範囲が大きい関節でいくつかの細かい関節が複雑に動いているので痛みを伴った動きやかばうような動きによって負担がかかり正しい肩の動きができなくなってしまうことがあります。また患者自身だけでなく治療者である理学療法士や整体の方々で一生懸命動かしたり、我慢させたりする方がいますが間違いです(治療で痛みを伴うようなことをする方は避けたほうがいいです)。多くの方が何かしないと不安なので動かしたりしてしまうのですが、日常生活で動かすこと以外は余計なことをしないのが一番自然に治ります。特に痛みは改善しても可動域制限は回復するには時間がかかりますし、場合によっては制限が残ります。

 
当院ではAKA-博田法を用いた治療が中心です。炎症の強い時期(発症から3か月程度で安静時に痛みがあることもある)は炎症により関節の動きが悪いので動きやすい状況を保つことが治療になります。安静時や夜間時の痛みは関節が引っかかって痛みが増強していることが多いので治療するとそれらの痛みはかなり楽になることが多いです。

 
炎症が治まりだす時期(発症から3~6か月以降で一定の方向に動かすと痛みがある)では炎症により関節の靱帯などの軟部組織が硬くなり関節の遊びが減少しているので関節の遊びを改善させる治療になります。炎症が治まり、関節の遊びも改善してくるので勝手に可動域も改善してきますが、余計なことをしている方は筋肉が硬くなってしまうのでストレッチなどが必要になり回復までには時間がかかります。やらないほうがいいといっても、こっそりやっている方はやらない方と比べて筋肉の緊張度合いや改善度に差が出てきます。

 
安静時痛がある場合や、よくなってきてもある角度や姿勢などでの痛みが長期間残る場合は肩関節だけでなく鎖骨や肋骨、仙腸関節などの関節の動きが悪くなって痛みを引き起こしているので早めにAKA-博田法の治療をお勧めします。

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